あんずの種から杏仁豆腐を作ってみました
あんずの種から杏仁豆腐が作れると聞いて、実際にやってみました。
杏仁豆腐の「杏仁」とは
果実の種の核を「仁」といい、「杏仁」とは読んで字のごとくあんずの種の核のことです。
杏仁豆腐のあの独特の爽やかな香りこそ、杏仁由来のもの。
杏仁には毒がある
バラ科の仲間である梅やびわなどと同じく、あんずの種にも毒が含まれているそう。
近年健康食品としても出回っているため、各国で注意喚起がされています。おおむね成人で1日1〜3粒であれば安全とされているようです。詳しくはこちらのページをご覧ください。
杏仁豆腐にした場合の安全性について、科学的な根拠はネット情報ではよく分かりませんでしたが、自分で種から作る場合にはあまり一度にたくさん食べ過ぎない方がいいかも。
ちなみに現在市販されている杏仁豆腐には、香りづけにアーモンドオイルが使われていることも多いとか。また、材料として売られている杏仁霜は、コーンスターチなど別のものが多く含まれているため、杏仁の割合は低いようです。
杏仁豆腐の作り方
材料
あんず約1kg(杏仁10g)、ゼラチン5g、水150ml、牛乳250ml、グラニュー糖45g、生クリーム100ml
工程
- あんずの実を割り、種を取り出す
- 種をハンマーなどで割り、中身を取り出し茶色い薄皮をむく
- 種の核の白い部分(杏仁)に水50ccを加え、ミキサーにかける
- 3を布で濾す
- 鍋に4で濾した液、牛乳、グラニュー糖を入れ、火にかける
- 沸騰直前で火を止め、水100ccでふやかしておいたゼラチンを加えて混ぜる
- 少し温度が下がってから生クリームを加えて混ぜ、器に移して冷蔵庫で冷やし固める
食べてみた感想
いい香りがして、期待以上にちゃんとした杏仁豆腐でおいしかったです。
別途あんずの果肉をシロップ煮にし、ゼリーを作って飾り付けてみました。
作ってみた感想
杏仁を取り出すのは簡単
ハンマーさえあれば種はすぐ割れるので、作ること自体はさして手間ではありませんでした。
果肉の消費が面倒
一番のネックはあんずの果肉の消費でした。今回杏仁10g用意するために必要だったあんずが約1kg。
ドイツのあんずはジューシーで甘く、旬の時期は生のままバクバク食べていたので、あの頃であれば種を集めるのも簡単だったんですが…。
カナダのあんずは種類が違うのか、今年はたまたまハズレ年なのか、最近3回買って全部おいしくなかったので、生で食べる気になれず。シロップ煮、ゼリー、ピュレなどにしていますが、もとの果肉がいまいちなので加工してもすごくおいしくはならず、残念です。
次の杏仁豆腐作りに向けて
杏仁粉買いました。杏仁に植物油脂やじゃがいもデンプンなどが添加された粉で、台湾ではこれをお湯に溶かして、杏仁茶として飲むそうです。
ベルリンにいた頃は別のメーカーの杏仁粉を杏仁豆腐の材料として使っていたので、今後もお世話になろうと思います。