じゃがいもヨーグルト

2016年夫がドイツの会社に転職。2019年転勤のためカナダへ引っ越しました。ほぼ月一更新。

ウールコートの穴をダーニングと羊毛フェルトで直しました

お気に入りのウールコートに穴が空いてしまったので、自分で直してみました。

ネットで検索して、まず出てきたのは「かけつぎ(かけはぎ)」という方法でしたが、職人技過ぎてとてもできそうにありません。

そこで、ウール糸を使ってダーニングの手法で穴をふさいだ後、羊毛フェルトを刺して糸が目立たないようにしました。

 

 

コートに穴が空いた

7年愛用している黒のウールコート、カバンが擦れる箇所などあちこち生地が薄くなってきています。

先日、荷物が重かったのでリュックを背負って出かけたところ、袖の脇に近いあたり、肩紐が擦れる部分にとうとう穴が空いてしまいました。しかも両袖とも!縦糸(?)が裂けたような状態で、平らに置けば目立たないものの、着ると紫の裏地が見えてしまいます。周囲の生地も傷んでいて、このままだとどんどん穴が拡大しそうです。

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靴下に穴が空いたときにダーニングという方法で直しているのですが、同じ方法で修理できるのではないかと思い、やってみました。また、ダーニングの後は織り目のような糸が見えるので、目立たなくするために羊毛フェルトを刺してみました。

 

使った材料・道具

ダーニング用

・細いウール糸(コートの表地と同じ色)

・刺繍針(針穴にウール糸が通る、できるだけ細い針)

・糸切りハサミ

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羊毛フェルト用

・羊毛フェルト(コートの表地と同じ色)

・羊毛フェルト針f:id:popoyopoyopopo:20181031232455j:plain

 

裏地の縫い閉じ用

・縫い糸(裏地と同じ色)

・縫い針

 

ウール糸、羊毛フェルト、羊毛フェルト針はヘルマンプラッツのカールシュタットで買いました。どれも1〜2ユーロくらいです。他の道具は持っていたので買いませんでしたが、同じお店で売っています。

ウール糸は編み物用の毛糸ではなく、縫い物用の一番細い糸を買いました。補修箇所が目立たないよう、できるだけ細い方がいいと思います。

ウール糸、羊毛フェルトはコートの表生地と同じ色が必要です。私のコートは黒だったのですぐ見つかりましたが、他の色は探すのが大変かも。同じ色がなかったら、白のウールを染めるとか…?

 

ダーニングで穴をふさぐ

1. 裏地をほどく

裏地をほどかなくてもダーニングできるっちゃできるのですが、やりづらいのでほどいた方がいいです。あと、どちらにせよ羊毛フェルトを刺すときには裏地をほどいておく必要があります。

 

2. ダーニングで穴をふさぐ

やり方はクローバーの動画がわかりやすいです。

靴下を直すときにはダーニングマッシュルーム(の代わりに私は電球)を使いますが、コートを直すときには特に必要ないです。たぶんあった方が糸を通しやすいですが、伸縮性がないコート生地で使うと、出来上がった部分が変に浮いてしまう気がします。

 

穴の周りの生地も薄くなっていたので、下の動画のやり方で生地を補強しました。

 

ウール糸は売っていた中で一番細い物を買いましたが、それでもコートの生地と比較して太く感じたので、撚ってあるものを2本にほどいて使いました。糸の強度が低く切れやすいので、40cmくらいに切って作業しました。

黒だし、糸もほわほわしていて見えづらく、正確に1本ずつ交互に糸を通せませんでしたが、自分のだしまぁいっかと思いながらやりました。

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左が補修前、右がダーニング後。写真だとわかりづらいですが、穴の下の方も縦糸が切れて横糸しかない部分が台形状に広がっていたので、その部分を全部ダーニングしてあります。

 

羊毛フェルトでダーニング跡を目立たなくする

ダーニングで終わりでもいいのですが、生地自体も薄くなっているし、糸が見えているのが気になったので、さらに羊毛フェルトを刺しました。裏地のないコートの場合、裏側に残るもさもさした羊毛フェルトが脱いだときに見えるので、それが気になる場合はやらない方がいいかも。

 

1. 羊毛フェルトをほぐす

羊毛フェルトの塊から、小指の先くらいの量を取ります。ほんの少しを薄く広げ、ダーニングした部分より少し広い範囲が隠れるくらいの平たい形にします。

多すぎるとそこの部分だけ生地が厚くなって不自然な仕上がりになるので、刺してみて足りなかったら後から少しずつ追加するといいと思います。

 

2. ウール生地の裏から刺す

まず、ウール生地の裏から羊毛フェルトを当て、羊毛フェルト針で刺します。

他の方のブログで、化繊の裏地をほどかずに刺している記事があったので試しにやってみましたが、紫の裏地から出ている黒の羊毛フェルトが、そこだけ毛が生えているみたいで気持ち悪かったです…。結局ほどいてやり直したんですが、化繊に毛が絡んで取るのが大変だったし、羊毛フェルト針を刺した数だけ穴が空いて裏地がボロボロになりました…。必ず裏地はほどいてから作業しましょう。

通常羊毛フェルト専用のマットを敷きますが、なくても大丈夫でした。指を刺さないようにご注意ください。

 

3. ウール生地の表から刺す

裏から表に羊毛フェルトの毛先をある程度出した後、長い毛足を表から裏に戻すように刺すと表がきれいに整います。戻り切らなかった分はハサミで切りました。最初からハサミで切り揃えてしまうと生地がぼそぼそに毛羽立っているように見えるので、できるだけ針で刺した方がきれいです。

ただ、何回も刺しすぎるとそこだけどんどん固くなってしまい、まわりのウール生地との違和感が出てきてしまうので、ほどほどに。

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左がダーニング後、右が羊毛フェルト後。ダーニングしたところをごまかした分、むしろまわりの生地の薄くなっているところが気になる…。

 

4. 裏地を縫い閉じる

最後にほどいた裏地を縫い閉じて完成!

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穴がふさがり、目立たなくなりました!