じゃがいもヨーグルト

2016年夫がドイツの会社に転職。2019年転勤のためカナダへ引っ越しました。ほぼ月一更新。

トロントの部屋探し、家賃が高い

 
9月末にトロントに引っ越してきてから約4ヶ月間、AirBnBで短期滞在用の部屋を借りていましたが、今月1ベッドルーム(1LDK)の部屋に引っ越しました。
トロントの家賃、高い高い…。
いろいろ気になって調べたことを覚書き。

 

 

 

トロントの家賃相場は高い

トロントは不動産バブルが起きていて、年7〜8%家賃が上がり続けているそうです。
 
家賃の平均もしくは中央値は、
 
  • 賃貸物件全体の平均:CA$2,563≒21万円(2019年12月、Rental.caより)
  • 1ベッドルーム(1LDK)の中央値:CA$2,300≒19万円(2020年1月、PadMapperより)
  • 2ベッドルーム(2LDK)の中央値:CA$2,950≒24万円(同上)
 
家電付きや電気・水道代等が含まれている場合もあり、日本とは条件が違いますが、それにしても高い…。
 
 

トロントの給与水準は家賃に追いついていない

トロントの世帯年収
一方で、給与水準は家賃の値上がりに追いついていません。2015年と少し前のデータですが、
 
  • トロント市の世帯年収中央値:CA$65,800≒540万円(2015年、トロント市より)
 
カナダ全体の年間給与上昇率は3%未満ですが、仮に2015年からトロント市の給与水準が毎年3%ずつ上昇していたとして、2019年の世帯年収の中央値は$74,000くらい。
 
1LDKを借りるのに必要な年収 
今回我が家がお願いした不動産仲介業の方の話だと、貸主の多くは、家賃が月収総額の1/3未満となる収入があることを審査条件にするそうです。ということは、
 
  • 1LDKの家賃中央値CA$2,300の部屋を借りるのに必要な年収:CA$92,000≒750万円
 
上で計算した、トロント市の推定世帯年収CA$74,000を遥かに上回っています。
家族が多ければ1LDKでは手狭ですし、広い家を借りるにはさらに高い収入が必要となります。 
 
 

現状もろもろ

家賃の値上げを規制
すでにその部屋を借りている住人に対する家賃の値上げは、オンタリオ州の法律で上限が定められています。年によって多少変動しますが、1年にだいたい2%。
そのため、以前から同じ家に住み続けている人はある程度保護されています。
 
こちらの記事によると、トロントの2010年の1LDK家賃平均はCA$950。
もし2010年にCA$950の部屋を借りて、以降毎年2%の値上げがあったとしても、2020年の家賃はCA$1,140。
一方、今から1LDKを借りようとしたら家賃相場はこれの2倍です…!
 
ということは、家族の増減や生活の変化などがあった場合でも、近場で他の物件を探そうとすると家賃が跳ね上がるため、引っ越しにくく空き家が出にくい状況とも言えます。
 
ルームシェアも一般的
トロントは留学やワーホリでの一時的な滞在者も多く、また、物件をまるごと借りると高くつくため、ルームシェアは一般的です。
 
以前Airbnbで借りていたところも、小さな一軒家を区切って地下に2組、1階と2階に各1組の計4組住んでおり、私たち夫婦以外は長期契約のようでした。
それぞれ独立はしていましたが、無理に分けてあるので間取りがおかしいし、他の人の生活音も気になって居心地は良くありませんでした。
 
コンドミニアム(タワーマンション)の増加
トロントに引っ越してきたとき、タワーマンションの多さに驚きました。
 
  • トロントでマンションに住む人口:147万人以上、市の人口の54.7%(2015年、Wikipediaより)
 
現在も建設途中のタワーマンションをあちらこちらで目にします。
 
GTA(トロント大都市圏)の人口増加
人口の増加に対して市内は物件の供給が足りず空き家率が低く(2019年の空き家率は1.5%)、タワーマンションが増えたところで家賃は高いため、トロント市外のGTA(Greater Toronto Area、トロント大都市圏)の人口が増えています。
オンタリオ州の財務省のデータによると、
 
  • トロント市の人口:2011年270万人→2016年282万人(12万人増、4.4%増)
  • GTAの人口:2011年625万人→2016年663万人(38万人増、6.1%増)
  • トロント市を除いたGTAの人口(差し引き):2011年355万人→2016年381万人(26万人増、7.3%増)
 
となっており、トロント市内よりも市外の人口増加が数・割合ともに大きくなっています。
 
GTAのほとんどの地域は車がないと生活に不便なため、人口の多いエリアへ電車の路線を延ばす計画なども持ち上がっているようです。
 
 
 
次回は私たちが部屋探しをしたときの話を書こうと思います。