じゃがいもヨーグルト

2016年夫がドイツの会社に転職。2019年転勤のためカナダへ引っ越しました。ほぼ月一更新。

結婚記念祝いに暗闇レストランへ

先日結婚2周年を迎えまして、夫と「せっかくだからおもしろいところに行こう」と、知り合いから聞いたベルリンの暗闇レストランを予約しました。

暗闇レストランとはまったく何も見えない真っ暗な中で、視覚障害のある方に給仕をしていただいて、食事を楽しめるお店です。

 

日本の暗闇レストランは行ったことないんですが、薄暗い程度だったり、目隠しをして食事をするスタイルしか聞いたことがありません。

どうも日本の食品衛生法や都道府県ごとの施設基準で最低照度が決まっており、本当の意味での"暗闇レストラン"はできないようです。

 

ベルリンの暗闇レストランは2つありますが、"dark restaurant berlin"で検索して上に出てきた方を予約しました。

NOCTI VAGUS Berlin

サイトにはベルリンで最初にできた暗闇レストランと書いてあります。

こちらのレストランは毎日様々なプログラムが食事とセットになっていて、値段も異なります。音楽の演奏付きは良さそうですけど、幽霊が出てきたり殺人事件の推理をしたりとかもあって(ドイツ語のみでの提供)落ちついてごはん食べられなさそう・・・。

月曜日だけはセットのプログラムがなく安かったので、そちらにしました。

コースに別料金のデザートを付けて、さらに当日後払いの飲み物、クローク、チップを合わせて結局一人60ユーロくらい(約7200円)かかりました。ベルリンの物価からすると高め。

事前に食品アレルギーなど要望を伝えることもできます。

 

ちなみに行かなかった方のレストランはこちら。

unsicht-Bar Berlin

サイトにはドイツで最初にできた暗闇レストランと書いてあります。ケルンとハンブルクにもあるようです。サイトを見る限り純粋に食事だけを楽しむお店のようで、料理の選択肢はこちらの方が豊富です。

 

 

さて、当日。

f:id:popoyopoyopopo:20170430204447j:plainこのサインが目印。

f:id:popoyopoyopopo:20170430204453j:plain門をくぐって奥の建物。

f:id:popoyopoyopopo:20170430204459j:plain

入口はこんな感じ。

入ってカウンターバーのような受付で名前を伝えると、地下のクロークに荷物を預けるよう案内されます。

1階はカフェのようなラウンジになっていて、暗闇に入る前にここでメニューを見て料理のコースと飲み物を注文します。私たちは事前に料理がわからないサプライズコースにしました。

そしてなぜかこの明るい場所で一品目の前菜が出てきました。スタッフのお兄さんがさわやかな笑顔でWAKAMEと言ってましたが、目の前に置かれた皿の上には透明な蛍光緑のWAKAME。しかも胡麻とサワークリーム添え。

これ、あれかな、これからこういう料理が出てくるんだぜっていう不安を煽る系の仕掛けなのかな。おいしかったけどさ。

 

食事をする暗闇レストランの部屋は地下にあって、予約時間前でもテーブルの準備ができ次第、来た人からどんどん中に入れていくスタイルでした。

受付で「どこから来たの」などの簡単な質問があり(英語)、その場で中のスタッフにインカムを入れて情報を共有し、担当のウェイターとテーブルを決めていました。私たちはドイツ語ができないので、英語ができるウェイターをつけてくれました。

 

で、肝心の暗闇の中での食事体験なんですが、なんかこう、サラッとした感じでした。ふつうのレストランみたいに席に案内されてコース料理食べて帰る、みたいなサラッと感。

日本で行ったダイアログ・イン・ザ・ダークと比べてしまうとエンターテイメント性が低くて物足りない(ちなみにダイアログ・イン・ザ・ダークはドイツが本場というか本部ですが、日本の方がおもしろいです)。

まぁそりゃ何にも見えないので、入るときはウェイターの人の肩に手を置いて夫と電車ごっこのように連なって歩いたり、ナイフとフォークで切った肉が思ったより大きくて口に入らず切り直したり、自分でボトルからグラスに水を注ぐときにどれくらい入ってるかわかりにくかったり、とかありましたけど。

形や味が食べにくいものもなかったし、料理も完全なサプライズかと思っていたらサーブするときに簡単な説明があったので、まったく何かわからない食べ物とかもありませんでした。味はそこそこ。ちなみに前菜がもう一品と、主菜が二品、パンとデザートがついてきます。

 

ウェイターの人はお皿で手がふさがるので、歩くときに舌で規則的に音を鳴らして、たぶん音の反響で通路や障害物を確認して歩いていました(夫は指じゃないかって言ってましたが、お皿を両手に持っていたら鳴らせないと思うし・・・真相は不明)。テーブルに料理をサーブするときにグラスにお皿をたびたびぶつけていたので、飲み物を飲んだ後グラスを戻す位置は気をつけました。

レストラン全体では、聞こえてきた声の感じでなんとなくですが、常時20〜30人くらいお客さんがいたと思います。

私たちは4人掛けのテーブルで、向かいにはイギリスから旅行に来ていた若い姉弟が座っていました。彼らと会話できたことは楽しかったです。ふだんのレストランじゃたまたま居合わせた人としゃべるようなことないし・・・でも会話できたのは彼らが社交的だったおかげだなー。

 

2時間半くらいで食べ終わって、出るときにウェイターの人にありがとうと言って握手して、受付で後払いの飲み物代とウェイターへのチップを支払って帰りました。 

 

なんだか物足りなかったなー・・・演奏付きの日とかに行けばよかったのかなぁ。私、感性死んでんのかな。

結論としては、日本のダイアログ・イン・ザ・ダークは本当にオススメです。